大人になってからのいじめにどう対処すべきか

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それでは、いじめをどのように切り抜ければいいのだろうか。

大人のいじめの加害者は、育った家庭に問題があるケースが多い。

サットン氏は「(いじめの加害者は)幼少期のしつけに問題があったのは間違いない」とし、さらに次のように続けた。「恐らく、彼らの周りには、他人に無礼な態度で接し、人生で出世するには他人をけ落とし、ぞんざいに扱うべき、と助言した悪い手本が存在したのだろう」

デューク大学の調査によると、大人のいじめの加害者は、問題の多い幼少期を過ごし、彼ら自身が虐待やいじめの被害者であることもあるという。

また彼らには、大人になっても最悪の結末が待っている。彼らは、重病や精神疾患を患ったり、麻薬を乱用したり、重罪で起訴される可能性が非常に高く、また慢性的ないじめを受けていた場合は、社会から孤立し、教育水準も低く、貧困である可能性が高い。

発想を転換する

つまり、いじめの加害者の中には同情すべき人もいるということだろうか。いじめが暴力的、脅迫的でない限り、そう考える人もいるかもしれないが、それは加害者のためではない、とニー氏は言う。実は、それはいじめ対策に役立つ可能性があるのだ。

「いじめの加害者、特にそれがほぼ日常的に接触する人物である場合、その加害者への対処法を学ぶ最も賢い秘訣(ひけつ)のひとつは、その人物の経歴を考慮することだろう」とニー氏は言う。

「加害者がトラウマになるような家庭環境で育ったと知り、一定の共感や理解を示したとしても、それはいじめ行動を許すことでは全くない。しかし、いじめに対する恐怖を和らげる効果はある」(ニー氏)

いじめ加害者への恐怖心がなくなれば、戦うか逃げるかという二者択一の考えもなくなり、より積極的な打開策を見いだせるようになるだろう、とニー氏は言う。

距離を置く

いじめへの対処法は、主にいじめ行動の頻度や深刻度によって決定される。いじめが過剰でも有害でもなく、加害者が職場でたまに会う人や、1年に1度、家族の集まりで顔を合わせる親戚の場合、ニー氏はその人物と距離を置くよう勧める。用事が済んだら、その人の視界に入らないよう、さっさとその場を離れるべきだ。

ジェダイの「マインドトリック」を試みる

映画「スター・ウォーズ」シリーズに登場する正義の守護者ジェダイは「フォース」と呼ばれるエネルギーを使って他人に暗示をかけ、その者を意のままに操る。サットン氏は、このマインドトリックを自分自身といじめの加害者の両方にかけるよう勧める。

例えば、いじめが被害者の安全や暮らしに影響がなければ、現在の状況にユーモアを見出してみるのもいい、とサットン氏は言う。例えば、人前に立つことで緊張するのを克服するために観客が全員裸という状況を想像するような感じだ。

また、いじめの加害者に親切すぎるくらい親切にするのもいいかもしれない。

「時に、(いじめに対する嫌悪や恐怖を)超越して、過剰な親切で加害者を圧倒するのもひとつの手だ」(サットン氏)

また加害者がいじめ行動に出たら、相手の目をじっと見つめるのもいい。

サットン氏は「相手の顔や目を見ないと、その人に対する共感は大幅に低下する」とし、「人は相手と視線を合わさないと意地悪になる可能性が大幅に高まる。そこで、加害者と視線を合わせることが非常に重要になる」と付け加えた。

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