ペンギンの同性カップル、卵を温め子育て態勢 ベルリン動物園
(CNN) ドイツのベルリン動物園で、ペンギンの雄同士のカップルが交代で卵を温め、親になる準備を進めている。
ベルリン動物園で飼育されている雄のキングペンギン、スキッパーとピングは、4月に独ハンブルクの動物園から引き取られ、当初から仲睦まじい様子が観察されてきた。園の報道担当者によると、交代で石やえさのかけらを温めようとするなど、子育て本能もみられたという。
そんななかで先月、雌のキングペンギンが卵を産んだ。この雌は今まで卵をかえしたことがないため、スタッフは卵をスキッパーとピングに託すことにした。
卵が受精卵かどうかは確認できず、そうだとしてもふ化するまでには55日前後かかる。もし無事にひながかえれば、同園で初めてペンギンの同性カップルに子どもが生まれることになる。
スタッフはふ化を成功させるため、今はできるだけ静かな環境を維持するよう努めているという。
雄ペンギンのカップルに子どもが生まれた例は、これまでも各地で報告されている。米ニューヨークのセントラルパーク動物園で1998年、同性カップルが卵をかえした話は、絵本の題材にもなった。
2009年の研究によると、動物の同性カップルはこれまでに少なくとも450種で確認されている。霊長類のボノボは雌同士のカップルが多く、バンドウイルカの雄は半数が同じ雄とパートナーになることが知られている。