FBIが百年の謎に答え、4千年前のミイラからDNA抽出

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ミイラの歯

ミイラの歯

こうして、FBIに案件が持ち込まれた。ボストン美術家のフリード氏もFBIに声をかけたことについて「極めてまれ」と指摘する。

FBIによれば、興味を持ったのは、ミイラの歴史的な重要性というよりは、その科学的な困難さのためだった。FBIが取り扱う証拠品はたまたま犯罪現場と関係するであろう日用品であることが多い。そうした証拠品は過酷な状況にあることも多く、そのため、FBIはミイラの頭部について、汚染物質からDNAを抽出する訓練のための好機だと考えた。

2016年、FBIのロレイル氏の元に歯冠が届けられた。ロレイル氏は以前にもタイタニック号で溺死した1歳1カ月の子どもや13万年前のホラアナグマのDNAを分析したことがあった。

ロレイル氏は、歯に穴をあけ、粉を収集し、粉を化学溶液に溶かして、機械を使ってDNAを配列し、性染色体の割合を調べた。ここから、ロレイル氏は頭蓋骨(ずがいこつ)が男性のものだと結論付けることができた。

ロレイル氏は、今回の発見について、最終的に性別が判明しただけではなく、「美術館と科学による共同作業の素晴らしい見本だ」と喜びを語った。

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