宇宙望遠鏡ケプラー、宇宙の彼方でトラブル 非常モードに
(CNN) 太陽系外の地球型惑星を探索している米航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡「ケプラー」が、地球から約1億2000万キロ離れた宇宙空間でトラブルに見舞われ、NASAが対応に追われている。
ケプラーは7日の定例通信の際に「非常モード」に陥っていることが判明。非常モードは最低限の運用モードで、燃料消費が激しくなることから、NASAが復旧を急いでいる。
しかし地球から遠く離れたケプラーと地上との通信には時間がかかり、復旧には困難が予想される。「光速であっても、信号がケプラーに届いて戻って来るまでには13分かかる」(NASA)という。
ケプラーは銀河系内で生命の存在が可能な太陽系外惑星を探す目的で2009年に打ち上げられ、昨年も地球型の惑星を発見していた。12年に完了した最初のミッションでは恒星の周りを周回する惑星約5000個を観測し、このうち1000個以上の存在が確認された。
2年前から始まった第2のミッションでは、惑星や生まれて間もない恒星などの天体観測を続けていた。
12年には機体のバランスを保つための4つのホイールのうち1つを失うトラブルにも見舞われている。