イーロン・マスク氏、政治献金を「大幅に削減」へ 大統領選ではトランプ陣営に大口献金
マスク氏、政治献金を「大幅に削減」の意向
(CNN) 米実業家イーロン・マスク氏は20日、政治献金を今後大幅に減らす意向を示した。2024年の米大統領選ではトランプ大統領を支持して共和党に巨額を献金しており、大きな方針転換となる。
マスク氏はカタールで開催された経済フォーラムで、すでに十分な政治献金をしたとの考えを示し、「将来、政治献金をする理由があれば行う。現時点では理由がない」と述べた。
マスク氏は昨年米国で行われた選挙で、自身が支持するトランプ氏や議員らの選挙資金として2億9000万ドル(約420億円)を献金した。マスク氏はその後、ウィスコンシン州の最高裁判事を決める選挙でも、自身が支持する候補者を当選させようと2000万ドル超を投じた。最終的にはその候補は敗れた。
CNNなどが以前報じたように、マスク氏はトランプ氏の複数の政治団体に1億ドル支援することも約束していた。この約束を撤回することになるかどうかは不明。
マスク氏はここ数カ月、政府効率化省(DOGE)を率いてきたが、現在は政府の仕事から大方離れており、テスラなど自身の企業の経営に多くの時間を振り向けている。マスク氏がトランプ政権と懇意にしていることが災いして、テスラの経営には現在逆風が吹いている。
ただし、マスク氏はまだトランプ政権とは連絡を取っている。同氏によると、今週トランプ氏と会食し、その後閣僚らとの会合に出席する予定という。
政府で働き、自身が経営する会社が政府と契約しているのは利益相反にあたるとの見方もある。こうした指摘について、マスク氏は政権では自分には正式な権限がないとして否定した。