英中銀、政策金利5%に引き上げ 「住宅ローン爆弾」への不安に拍車

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英イングランド銀行が政策金利を5%に引き上げた/Jason Alden/Bloomberg/Getty Images

英イングランド銀行が政策金利を5%に引き上げた/Jason Alden/Bloomberg/Getty Images

ロンドン(CNN) イングランド銀行(英中央銀行)は22日、政策金利を0.5%引き上げ5%とした。今週発表されたインフレ率の高止まりに関するデータを受けての判断。利上げは住宅ローンを抱える人々にとって痛手となり、住宅価格にも一段の下押し圧力がかかるとみられる。

同行が利上げを決めるのは13回連続。5%の金利は2008年4月以来の高水準となる。

ベイリー総裁は声明で、依然として高いインフレ率への対処が必要だと説明。住宅ローンなどを抱える多くの人々の不安は理解しつつも、今利上げしなければこれから状況はさらに悪化すると述べた。

その上で、2%のインフレ目標達成に向け、今後も必要な措置を講じる考えを示した。

21日発表の公式データによると5月のインフレ率は8.7%で、低下するとの事前の予想に反して変動はなかった。

金融市場は現在、政策金利について年明け前後で6%に達すると見込んでいる。実現すれば20年ぶりの高水準となる。

英国内での住宅ローン利用者は200万人を超える。与党・保守党のジェイク・ベリー議員は20日の議会で、「国民は俗にいう住宅ローン爆弾が爆発するのではないかと大変心配している」と発言した。

ハント財務相は議員らに対して、今週主要な金融機関と接触し、住宅ローン支払いに苦慮する人々をどう支援できるかについて議論すると述べていた。

インフレ率を巡って予想よりも悪い数字が出たことで、スナク首相にも一段の圧力がのしかかる。同首相は有権者への5つの公約の一つとして、年内にインフレ率を5%前後にまで半減させると約束している。

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