トルコリラ、対米ドルで過去最安値 エルドアン氏再選の可能性浮上で

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大統領選の開票状況を見つめる人々=14日、トルコ・イスタンブール/Jeff J Mitchell/Getty Images

大統領選の開票状況を見つめる人々=14日、トルコ・イスタンブール/Jeff J Mitchell/Getty Images

ロンドン(CNN) 投資家は今月28日に行われる大統領選決選投票の結果に神経をとがらせている。トルコでは15日、株価が急落し、トルコリラは対米ドルで過去最安値を付けた。

14日の選挙では、現職のエルドアン大統領が世論調査よりも健闘。エルドアン氏の得票率は約49.5%で、野党候補ケマル・クルチダルオール氏の44.9%を上回った。これを受け、指標となるトルコの株価指数「BIST100」は立会取引時間前の時間外取引で一時6.4%下落した。

調査会社キャピタル・エコノミクスの新興市場担当シニアエコノミスト、リアム・ピーチ氏は「野党勝利の可能性は下がったように見える。正統派の経済政策への回帰や、より信頼できるインフレ対策を期待する投資家の失望を誘うだろう」と指摘した。

株価急落を受け、イスタンブール証券取引所では取引が一時停止された。決選投票に進む見通しとなったことを受け、BIST100は終値ベースで6.1%下落。下位指標の銀行株指数も9.2%下げて取引を終えた。

トルコリラは対米ドルで0.5%安の1ドル=19.70リラに下落し、過去最安値を更新した。トルコでは昨年、エルドアン氏の非正統派の経済政策でインフレが高進する中、通貨価値が4割を超す下落を記録していた。

エルドアン氏は2021年後半、世界でインフレが加速し始めた状況で中央銀行に利下げを指示。これは物価高騰抑制のために他の中央銀行が取っていた行動とは正反対だった。トルコ統計局のデータによると、消費者物価指数は昨年10月に前年同月比85%増に達したが、今年4月には44%増に鈍化した。

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