EUへの原油輸出量、首位は急減のロシアに代わり米国

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米カリフォルニア州ウィルミントンにある精製プラント/Mario Tama/Getty Images

米カリフォルニア州ウィルミントンにある精製プラント/Mario Tama/Getty Images

ロンドン(CNN) 欧州連合(EU)統計局は4月1日までに、域内への原油輸出で米国が首位に浮上し、昨年12月時点での比率は18%だったと報告した。この後に、ノルウェーやカザフスタンが続いた。

最近までロシア産原油が比率の首位を占めていたEUにとっては大きな転換となっている。ロシアによるウクライナ侵攻が契機となったもので、EUはロシア産のエネルギー源の買い入れを減らし、同国の石油や石炭輸出に制裁策も打ち出していた。

同統計局によると、ロシア産原油のシェアは昨年1月末までは最大31%で、大きな差が付けられていた2位の米国は最大13%だった。

ロシアからの原油輸入は昨年9月から徐々に落ち込み始め、同12月での全輸入量の中での割合はわずか4%に急減したという。

EUは昨年12月、海上輸送を通じてのロシア産原油の輸入禁止を決定。同原油の輸入価格に上限も設け、船荷主や保険企業らに1バレルあたり60ドル(約7980円)以上での取引を禁じていた。

侵略が始まって以降、EU加盟国の一部はロシアの天然ガス輸入も削減し始め、ロシアは対抗策として欧州へのガス輸送を萎ませてもいた。昨年9月には技術的問題を理由に海底のガス輸送管の遮断に踏み切っていた。

EU統計局によると、ガスの輸入量におけるロシア産の比率は昨年の第1四半期(1〜3月)の31%が同年末までには約19%に減少。一方で2位の米国は約20%で、首位のノルウェーが約31%となっていた。

米国の欧州向けの原油輸出はウクライナ侵攻の開始前から増加基調にあったとの指摘もある。

欧州への原油輸出が縮小したロシアだが、インドや中国など新たな大手の輸入国は出てきている。

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