EU、VWとBMWに計1100億円の制裁金 排ガス浄化技術の談合で

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排ガス浄化の技術に関する談合が行われたとして、EUがBMWとVWに制裁金を科した/Peter Kneffel/picture alliance/Getty Images

排ガス浄化の技術に関する談合が行われたとして、EUがBMWとVWに制裁金を科した/Peter Kneffel/picture alliance/Getty Images

ロンドン(CNN Business) 欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会が、独自動車メーカーのフォルクスワーゲン(VW)とBMWに対し、計10億ドル(約1100億円)の制裁金を科したことが分かった。同業のダイムラーとともに行った談合により、排ガス浄化技術の導入を遅らせたためとしている。

8日に出した声明で欧州委員会は、上記3社とVW傘下のアウディ、ポルシェが、EUの定める競争法令に違反したと発表。窒素酸化物除去にかかわる技術開発での競争を回避することで合意したのが違反に当たるという。

制裁は当該の5社が2009~14年に行っていた「定期的な技術会議」での行為に関連する。この中で5社は、ディーゼル乗用車から排出される有害な窒素酸化物を削減する技術の開発について話し合っていた。

欧州委員会は声明で5社について、法律で定められている以上に排ガスを浄化できる技術があるにもかかわらず、それを最大限活用することなく競争の抑制を図ったと指摘した。

制裁金の内訳は、VWが5億200万ユーロ(約653億円)、BMWが3億7300万ユーロ。ダイムラーは談合の存在に関する情報提供を理由に制裁金を免れた。

VWは今回の決定に不服を申し立てるかどうか検討中だとしたうえで、企業間の技術協力が競争法違反とみなされるのは過去になかったと指摘。協議の内容は実行に移されておらず、顧客にいかなる実害も発生していないのに制裁金が科されているとも主張し、決定に疑問を呈した。

さらに現在の自動車業界が直面する課題の複雑さに言及し、欧州委員会が掲げるメーカー間の協議に関する指針はもはや正当化できるものではなく、刷新が必要との見方を示した。

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