社員の運動意欲高めるには――報酬の先払いが効果的 米調査

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参加者のやる気を引き出すにはインセンティブの設定にも工夫が必要

参加者のやる気を引き出すにはインセンティブの設定にも工夫が必要

(CNN) 企業が従業員を対象とした健康維持プログラムを行う場合、金銭的なインセンティブをどのように与えれば最も効果的かを示唆する最新の調査結果がこのほど発表された。

米医学雑誌アナルズ・オブ・インターナル・メディシンに掲載されたこの調査では、281人の参加者に1日7000歩歩く生活を13週間続けてもらうという目標を設定。達成に向けた金銭的なインセンティブを以下の3つの方法で与えた。

第1のグループは7000歩を達成できた日に1.4ドル(約158円)を受け取る。第2のグループは7000歩を達成できた次の日に、当たれば1.4ドルがもらえるくじの抽選に参加できる。第3のグループは月の初めに前もって42ドル受け取れるが、7000歩を達成できなければ1日につき1.4ドル返さなくてはならない。対照群となる第4のグループには金は支払われず、日々の評価のみが示される。

調査の結果、目標を達成できた日数は第3のグループが対照群に対して50%増と、インセンティブを得たグループの中で最も高い値を示した。参加者の体格指数(BMI)の平均は33.2と、肥満に分類される人たちを対象にした。

今回の調査を執筆したペンシルベニア大学のミテシュ・パテル博士は「何かを与えるよりも、一度手にしたものを失いかねない状況に置く方が人々のやる気をより引き出せる。すぐに満足感を得たいという傾向もあり、報酬を先延ばしにされるのは好まない」と分析。その上で企業による健康維持プログラムについて「成功させるには、インセンティブの設定が極めて重要な鍵を握る」と述べた。

米疾病対策センター(CDC)は健康に資するとされる身体活動の実施について、推奨される最低限の水準に達していない人々が米国内の成人の半数以上を占めると報告している。

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