中国主導の国際銀行に英国参加 米政府が不快感

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オバマ米大統領(左)とキャメロン英首相。AIIBに対する両国の姿勢の違いが明らかに

オバマ米大統領(左)とキャメロン英首相。AIIBに対する両国の姿勢の違いが明らかに

香港(CNNMoney) 米政府当局者は14日までに、中国が創設を主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加を英国政府が打ち出したことに対し不快感を表明した。

英紙フィナンシャル・タイムズが伝えたもので、米政府当局者によると英国政府は米政府との協議をほとんどせずに今回の決定を下したという。オズボーン英財務相は12日に参加の方針を発表。認められれば英国はAIIBに加わる初の欧州主要国となる。

世界銀行を想定したともされるAIIBはインフラ基盤整備への財政支援を目指すもので、太平洋地域における米中間の勢力争いの新たな象徴とも受け止められている。

米政府はAIIBの融資基準の在り方などに懸念を強め、アジア地域の同盟国である日本、オーストラリアや韓国に参加しないよう求めている。

同紙によると、米政府当局者は中国を受容し続ける傾向は興隆する勢力圏への対処の仕方で最善でないと主張。米国家安全保障会議のベントレル報道官はCNNMoneyの取材に、米政府は組織統治や環境保護、社会混乱などに絡む予防措置で高度な基準を持っているのかに不安を抱いていると述べた。

その上で同報道官は「英国政府の今回の対応は主権国家としての決定。同国が(AIIBの活動で)高度な運営基準を取り入れる上で発言を強めることを期待する」とした。

英国のキャメロン首相は中国との貿易関係拡大で積極姿勢を示している。経済上の権益を確保するため中国内の政治や人権問題を軽視しているとの批判も集めている。

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