イラクの原油生産量、イラン抜く IEAの7月統計

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ニューヨーク(CNNMoney) 国際エネルギー機関(IEA)は12日までに、イラクの今年7月の石油生産量が日量300万バレルを上回り、イランの290万バレルを超えたと発表した。

イラクでの堅調なエネルギー関連投資を見せ付ける一方、核開発問題などで欧米の経済制裁を受けるイランの苦境を示す石油生産量の逆転ともなっている。

IEAによると、イラクの7月の石油生産量は昨年の平均数字と比べ日量30万バレル増えた。ペルシャ湾上に新たに出来た原油積み出し施設の稼働開始が大きく貢献した。

イラクでは2003年の米軍主体の軍事作戦開始で原油生産が大きく停滞したが、その後、回復基調に転じた。イラク政府内には日量の生産量を、中東最大の石油大国であるサウジアラビアを100万バレルしのぐ1100万バレルにするとの壮大な計画もある。

ただ、パイプラインへの攻撃が先月2件発生したように国内の治安維持には依然不安がつきまとう。また、原油収入の国内配分に関する国内の法的整備の遅れは外資の慎重姿勢を招いており、新規の油田開発を障害ともなっている。イラクの今後10年内の生産量は600万~700万バレルにとどまるとする見方が現実的との指摘もある。

イランの生産量減少は欧米などが打ち出している同国産原油の禁輸の効果が大きい。IEAによると、イランの7月の生産量は昨年10~12月期の日量360万バレルから290万バレルに落ち込んだ。

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