ケニア大統領、「最高裁がクーデター」 再選無効の判断を非難

再選を無効とするケニア最高裁の判断を大統領が「クーデター」と非難

2017.09.22 Fri posted at 17:09 JST

ケニア・ナイロビ(CNN) ケニアのケニヤッタ大統領は21日、先月8日の大統領選を無効とした最高裁の判断を「クーデター」だと非難した。

ケニヤッタ大統領はテレビ演説で「独立以来の53年にわたりケニアが見事に回避してきたまさにその事態が起きた。それは他の多くのアフリカ諸国で起きたことだ。すなわち、軍によるクーデターを経て、政府が転覆する事態である」と述べた。

大統領はさらに「だが今日、史上初めてわれわれは、ここケニアで、裁判所の人々によって起こされたクーデターを目の当たりにした。これはクーデターだ。他に表現のしようはない」と強調した。

大統領選では現職のケニヤッタ大統領が当選。だが最高裁は、選挙に不正があったとする野党のオディンガ候補の訴えを認め、60日以内の再選挙を命じた。

最高裁は20日、今回の判断について公式に説明。選挙に使われたコンピューターサーバーをきちんと調べることを選管が認めなかったと非難した。

最高裁判事は上記の理由により「選管のITシステムに不正侵入があり、そこでデータへの介入が行われたか、もしくは選管の当局者がデータ介入に手を染めたとする原告の主張を受け入れる以外に選択肢がなかった」と述べた。

アフリカ諸国において、裁判所が現職の大統領の再選を無効としたのはこれが初めてだ。

選挙に不正があったと主張していた野党のオディンガ候補(右)

選管は新たな投票日を10月17日に設定したが、オディンガ候補率いる野党は、選管の抜本的改革が行われない限り再選挙には参加しない意向だ。

またロイター通信によれば、電子投票システムを請け負っている企業は19日、システムの再インストールに時間がかかるため、10月17日までに準備が間に合わないとの見通しを示した。

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