北朝鮮ハッカー、狙いはビットコイン 制裁直面で資金集め

2017.09.14 Thu posted at 17:19 JST

香港(CNNMoney) サイバーセキュリティー企業大手「ファイア・アイ」は14日までに、北朝鮮とつながりがあるハッカー集団が金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長率いる北朝鮮指導部の資金源確保のためビットコインなどの仮想通貨を盗む試みを加速させているとの報告書をまとめた。

背景には核・ミサイル開発を急ぐ北朝鮮に対して米国などが科す国際的な経済制裁があると指摘した。

同社はこれまで韓国の仮想通貨取引所に対する3件のサイバー攻撃を確認。今年5〜7月の発生で、全てに北朝鮮ハッカーが関与したとしている。サイバー攻撃は米国による制裁強化の意図が明らかになった後、増えたという。

韓国の聯合ニュースなどによると、北朝鮮のハッカー集団による韓国の仮想通貨取引所へのサイバー攻撃は2013~15年にもあり、8万8000米ドル相当のビットコインが盗まれたこともある。

仮想通貨を盗む北朝鮮のハッカー集団は「TEMP.Hermit」と呼ばれる。他のサイバーセキュリティー企業によると、この集団は過去の派手なサイバー攻撃にも関係。2014年のソニー・ピクチャーズ・エンタテインメントへのハッカー攻撃などが含まれる。

北朝鮮は国際的なサイバー攻撃への加担を再三否定している。

金正恩朝鮮労働党委員長

ビットコインの価格は急激に上昇している。今年年初は1枚1000ドル以下だったが、現在は4300ドル(約47万3000円)以上となった。

ビットコインなどはインターネット上の口座などに保有される。ファイア・アイ社によると、ハッカーらはより秘密性が高い仮想通貨との交換や保有額の移し替え、韓国ウォンや米ドルなどの通常貨幣に換金したりしている。

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