イスラエル軍、フーシ標的にイエメン攻撃 イランとの停戦以降初
(CNN) イスラエルが現地時間の6日深夜から7日未明にかけ、イランを後ろ盾とする反政府武装組織フーシを狙ってイエメンの港湾や発電所を攻撃した。イスラエルとイランの停戦が発効して以降、イスラエルによるフーシ攻撃は初めて。
イスラエル軍は、これに先立ちフーシがイスラエルに向けて弾道ミサイル少なくとも3発を発射し、うち1発を5日に迎撃したと発表した。
イスラエル軍は今回、紅海に面したホデイダなどの港湾や発電所のほか、フーシが2023年11月に拿捕(だほ)貨物船「ギャラクシー・リーダー」も攻撃した。
「フーシは同船にレーダーシステムを設置し、さらなるテロ攻撃を仕掛ける目的で国際海域を航行する船舶を追跡していた」とイスラエル軍は述べている。
この攻撃の直前、イスラエル軍は港や発電所からの避難を呼びかけていた。
イスラエルのイスラエル・カッツ国防相は、「ブラック・フラッグ作戦」の一環だったとSNSに投稿。「フーシは自らの行為に対する重い代償を負う」と書き込み、もしもフーシがイスラエルに向けてドローン(無人機)や弾道ミサイルを発射し続ければ、さらなる攻撃を行うと通告した。
フーシは7日午前、短い声明を発表してイスラエルによる攻撃を認め、「イエメンの防空システムがイスラエルの侵攻に対抗する効果を発揮した」と強調。「現地で製造された地対空ミサイルを集中的に発射した」と述べている。
現時点で今回の攻撃による死傷者は報告されていない。
フーシが運営するテレビ局はフーシ幹部の話として、攻撃されたイエメンの港や発電所は軍事行動とは無関係の民間施設だったと述べ、民間人に危害を加える目的の攻撃だったと位置付けた。