兵器開発に多額を投じる中国、印パ紛争は初の大きな試練か

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湖岸で警戒に当たるインドの兵士=9日、ジャム・カシミール/Firdous Nazir/NurPhoto/Getty Images

湖岸で警戒に当たるインドの兵士=9日、ジャム・カシミール/Firdous Nazir/NurPhoto/Getty Images

アナリストの間では、ミサイルなどの発射元はインドの仏製ラファール戦闘機とロシア製Su30戦闘機だったとの見方が多い。

一方、パキスタンは大勝を収めたと誇示。160キロ超の距離を挟んで125機が戦った1時間の戦闘中、J10Cがインドの戦闘機5機を撃墜したと主張した。内訳はラファールが3機、ミグ29が1機、Su30が1機とされる。

パキスタンのカイデアザム大学に所属する国際関係学者、サルマン・アリ・ベタニ氏は今回の戦闘について、「核保有国同士の最も激しい空中戦との評価がある」と説明する。

インドは航空機の喪失を一切認めておらず、パキスタンもこれまでのところ証拠を示していない。ただ、フランス国防省の情報筋はインドの最新鋭軍用機のうちの少なくとも1機、仏製のラファール戦闘機が失われたとの見方を示した。

カナダのトロントに拠点を置く防衛分析企業の創設者、ビラル・カーン氏は「これが事実なら、パキスタンの保有する兵器システムは西欧諸国(特にフランス)が提供する兵器と少なくとも同時代、あるいは後れを取らない水準にある」と述べた。

公式の確認や確固とした証拠はないが、SNSでは中国の民族主義者や軍事愛好家が中国製兵器の勝利と捉え、歓喜の声を上げた。

J10Cを製造する中国国営AVIC成都飛機の株価は7日、深セン証券取引所で17%高で取引を終え、8日も20%続伸した。

J10Cは2000年代初頭に中国空軍で就役した単発多用途戦闘機J10の最新型。より優れた兵器システムと電子機器を備え、第4.5世代戦闘機に分類される。ラファールと同格だが、中国のJ20や米国のF35といった第5世代ステルス戦闘機に比べると一段落ちる。

中国国営中央テレビ(CCTV)の当時の報道によると、中国は2022年、輸出型であるJ10CEの初回分をパキスタンへ引き渡した。これは現在、パキスタンと中国が共同開発した第4.5世代の軽戦闘機JF17ブロックⅢと並び、パキスタンの保有する最も先進的な航空機となっている。

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