ガザの学校にまた空爆、28人死亡 「私、死ぬの?」
(CNN) パレスチナ自治区ガザ中部のデイルアルバラで10日、避難所として使われていた学校がイスラエルに空爆され、少なくとも28人が死亡、54人が負傷した。パレスチナ赤新月社が明らかにした。
イスラエル軍は、学校の敷地内の「司令部で活動していたテロリスト」を攻撃したと述べ、民間人を守るための措置は講じたと主張している。
CNNの映像に映った子どもたちは、血まみれの顔で泣き叫びながら救急車に乗せられていた。アクサ殉教者病院の床に下着姿で寝かされていた少女は、重いやけどを負い、血まみれの姿で震えていた。
「私、死ぬの? 何が起きたの?」。少女は医療従事者に問いかけている。
空爆された学校の壁は崩れ、教室はがれきで埋まった。救急隊や助かった人たちが、残骸をかき分けて遺体を掘り起こそうとしている。
学校に身を寄せていたアイマン・アブー・コーサさんは、不意を突く攻撃だったと証言し、親類がまだがれきの下敷きになっていると話した。
「私たちは毎日死んでいる」「世界は私たちを見捨てた。毎日あなた方(ジャーナリスト)はここに来て私たちを撮影しているのに。もう1年も」。コーサさんはCNNにそう語り、ガザの住民は今も素手で遺体を掘り起こさなければならないと訴えた。
遺体の回収にあたっていた別の男性は、攻撃で吹き飛ばされて「粉々になった」家族や親類の遺体を生き残った人たちが発見していると話した。現場からの映像には、バラバラになった遺体が回収され、切断された手足がシーツや毛布に集められる様子が映っていた。
学校に避難していた女性のイフテカル・ハムーダさんは、「なぜ学校を攻撃するの? みんな避難した住民で、女性ばかり。ハマスはいない」と言い、「みんなどこへ行けと? どこへ逃げればいい? 彼らは私たちの家も、テントも、道路も、そして学校も攻撃した」と訴えた。
イスラエルはガザ地区で学校を相次いで攻撃している。先月はガザ市近郊の学校が攻撃され、パレスチナ当局によると女性と子どもを中心に少なくとも22人が殺害された。イスラエルは、この学校に潜んでいたハマス戦闘員を狙ったと説明している。
8月には住民が避難していたガザ市東部の学校とモスク(イスラム教礼拝所)がイスラエルに攻撃され、90人以上が殺害された。イスラエルはハマスの拠点を狙ったと述べ、戦闘員数人を殺害したとしている。
イスラエルは、ハマスが再編を狙っていると主張してガザ各地で再び軍事作戦を開始し、大量避難を命じている。
ガザ保健省によると、昨年10月7日以来の死者は4万2000人を超えた。