イスラエル軍による人質救出作戦、実行当時の詳細が一部明らかに

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イスラエル、人質救出時の映像を公開

(CNN) イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区中部のヌセイラト難民キャンプで人質救出作戦を実行してから2日が経過し、救出作戦の詳細の一部が明らかになりつつある。ガザの保健当局は今回のイスラエルの軍事活動によって270人以上のパレスチナ人が死亡したと明らかにしている。

昼間に実行された救出作戦は立案に数週間を要した。作戦は、人口が密集する地域にある二つの建物で人質を拘束しているイスラム組織ハマスの不意を突くものだった。目撃者によれば、イスラエル軍は作戦で非軍用車両を使用したとみられる。こうした証言はCNNが分析した動画とも一致する。目撃者は、イスラエル軍の兵士がハマスの戦闘員や民間人の服装に偽装しているのを見たとも述べた。

地元の住民はCNNの取材に対し、ハマスの戦闘員のような軍服やヘルメットを身に着けて人々に戦闘員だという印象を与えようとしていたが、実際にはイスラエル軍の特殊部隊の兵士だったと振り返った。

イスラエル軍は民間の車両の使用を否定した。救出作戦時に戦闘員や民間人の服装を装ったのかどうかについてはコメントしなかった。イスラエル軍は以前に戦術として民間人の衣服を使用したことがある。

イスラエル軍によれば、救出作戦に開始の指示が出たのは現地時間の午前11時。午前11時25分までに、ハマスが人質を拘束している二つの建物に対して同時に襲撃が始まった。人質は4人で、いずれも昨年10月にハマスが越境攻撃をした際に音楽祭の会場から連れ去られていた。

イスラエル軍の兵士は人質のひとりであるノア・アルガマニさんが拘束されている建物に気づかれることなくたどり着いた。イスラエル軍の報道官は、完全に不意を突くことができたと述べた。

しかし、目撃者やイスラエル軍の発表によれば、作戦開始後すぐにイスラエル軍とハマスが銃撃戦を開始した。目撃者によれば、何千人もの避難民がいた難民キャンプに激しい砲撃が続き、ミサイルやロケットが撃ち込まれた。

イスラエル軍は10日、45秒に編集されたヘルメットカメラの映像を公開した。動画には人質が救出される様子が捉えられている。動画の中では激しい銃撃戦の音が聞こえ、人質が建物を離れると銃撃はさらに激しさを増した。

人質が地中海沿岸に運ばれて2機のヘリコプターで脱出に成功したころには、救出作戦が行われた現場には恐ろしい破壊の痕が残されていた。

ガザ当局によれば、パレスチナ人274人が死亡したほか698人が負傷した。これは過去数カ月間の中でもガザで最も死傷者が出た日のひとつとなった。イスラエル軍は救出作戦による犠牲者は推定100人未満だとしている。CNNはこうした数字について独自に確認できていない。ガザの保健省は犠牲者について民間人と戦闘員を区別していない。

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