パレスチナ国家樹立なら武装解除の意向あり、ハマス関係者が示唆

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軍事イベントに参加するイスラム組織ハマスのメンバーら=2017年7月20日、パレスチナ自治区ガザ地区/Chris McGrath/Getty Images

軍事イベントに参加するイスラム組織ハマスのメンバーら=2017年7月20日、パレスチナ自治区ガザ地区/Chris McGrath/Getty Images

(CNN) イスラム組織ハマスの関係者の一部から、1967年の第3次中東戦争でイスラエルに奪われた領土にパレスチナが独立国家を樹立できるのであれば、イスラエルに対する武装闘争を放棄すると示唆する発言が出ている。

イスラエルによるガザ攻撃で同地区を実効支配していたハマスの命運が不透明になる中、ハマスの立場が軟化していることを示唆するメッセージとみられる。ハマスは長年、イスラエルの破壊を求めてきた。

トルコのイスタンブールに拠点を置くハマス政治部門幹部のバセム・ナイム氏は25日、CNNの取材に対し、独立したパレスチナ国家が樹立されるなら武装解除に同意すると発言した。

「エルサレムに首都を置く独立国家(が創設され)、難民の帰還の権利も保たれるなら、カッサム旅団は(将来の)国軍に統合される可能性がある」としている。カッサム旅団はハマスの軍事部門を指す。

ハマスはこれまで、パレスチナ国家とイスラエルが併存する2国家解決を拒否し、今日のヨルダン川西岸や東エルサレム、ガザ地区を含む歴史的パレスチナ全域にパレスチナ国家を樹立する案を提唱してきた。

パレスチナの政党「パレスチナ国家イニシアチブ」のトップ、ムスタファ・バルグーティ氏は、ハマスが武器を置く提案をしたことは把握していないが、事実なら重要な動きだとコメントした。

一方、エルサレム戦略安全保障研究所のエフライム・インバール所長は、現在イスラエルとなっている父祖の地へのパレスチナ難民の帰還を求めるハマスの要求について、ユダヤ人が多数派を占める「イスラエル国家の破壊」に等しく問題外だと一蹴した。

さらにハマスの提案について、欧米諸国を念頭に置いた「PR戦略のスタンドプレー」だと形容。「彼らは欧米で(パレスチナ人への)支持が多いことを認識している。自分たちは善でイスラエルは悪だと示そうとしているのだ」と指摘した。

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