エジプトで平和サミット開催 ガザの物資には「不足」の声
パレスチナ自治区ガザ地区/ラファ(CNN) イスラエル・パレスチナ情勢をめぐり、エジプトの首都カイロで21日、平和サミットが開催された。パレスチナ自治区ガザ地区には同日、人道支援物資の第1弾が搬入されたが、必要量のごく一部にすぎないと指摘されている。
カイロ平和サミットは、エジプトのシーシ大統領がガザの緊張緩和と民間人保護を目的に開催。中東やアフリカ、欧州諸国と国連など34カ国・機関の代表者が出席したが、イスラエルは参加しなかった。
シーシ氏は、イスラエルとガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスの停戦を仲介し、パレスチナとイスラエルによる「2国家解決」に向けた交渉を再開させる必要があると訴えた。
だが、サミットでただちに具体的な成果が出るかどうかは疑問視されている。
イスラエル外務省はSNSへの投稿でサミットに言及する一方、出席者の一部が「テロを非難し、危険性を認めること」に抵抗を示したのは残念だと述べた。
ガザ地区とエジプトの境界にあるラファ検問所では、ハマスとイスラエルの衝突が始まってから初めて、人道物資を載せたトラックの車列がガザに入った。
エジプト当局によると、トラック13台に医薬品や医療用品、5台に食料、2台に水が積載されていた。
国連児童基金(ユニセフ)によれば、搬入された水はボトル4万4000本分。ガザ地区の住民220万人に対し、2万2000人の1日分にすぎないという。
ガザ地区の保健省は、衝突前に同地区に搬入されていた1日分の物資の3%にとどまったと述べた。
ガザ地区にはただちにトラック7000台分の支援が必要だと指摘する声もある。病院や水道水処理に必要な燃料は、この日の物資に含まれていなかったという。