ウクライナ大統領、トランプ氏に和平計画の公表を要求 ロシアへの領土割譲は拒否

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ゼレンスキー大統領、トランプ氏に和平案の共有を要求

(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は米国のトランプ前大統領に対し、ウクライナとロシアの戦争終結に向けた自らの和平計画を公表するよう強く求めた。ただ、ウクライナが領土をあきらめる内容であれば、いかなる和平計画も受け入れられないと警告した。

19日のCNNとのインタビューで述べた。この前には国連総会で一般討論演説も行ったゼレンスキー氏は、「彼(トランプ氏)は自らの考えを今、公表すればいい。時間を無駄にすることはない。人命も失ってはならない。自分の解決策はこうだと言えばいい。戦争を止め、あらゆる悲劇に終止符を打ち、ロシアの侵攻を阻止する方法はこれだと宣言すればいい」と述べた。

一方で「それでももしその考えが、我が国の領土の一部を取り上げてプーチン(ロシア大統領)に与えるという内容なら、それは平和の解決策ではない」と付け加えた。

2024年大統領選で共和党候補の指名争いの首位を走るトランプ氏は、自分ならゼレンスキー氏とプーチン氏に協定を結ばせ、ウクライナでの戦争を24時間以内に終わらせることができると語っている。17日に出演したNBCの番組で協定の結果プーチン氏は手にした領土を維持するのかどうか問われると、トランプ氏は否定的な見解を示唆。誰にとっても公平な協定にする意向を表明した。

ゼレンスキー氏が国連に出席する中、ウクライナは米国からの支援を巡ってこれまでで最も厳しい逆風に直面している。共和党の下院議員の一部は、ウクライナに向けた今後一切の追加支援への反対を公言。マッカーシー下院議長が一段の資金拠出に署名する方針なのかどうかも依然として不透明だ。

インタビューの中でゼレンスキー氏は、ウクライナ軍による現行の反転攻勢について前向きな評価を下した。この反転攻勢を巡っては、期待された戦果が出ていないと懸念する声が上がっている。ゼレンスキー氏は改めて、ウクライナが長距離ミサイルの米国からの供与を熱望しているとし、それが実現しなければウクライナにとって「損失」になると訴えた。長距離ミサイルのウクライナへの供与について、バイデン大統領はなおも検討中だとしている。

マッカーシー下院議長とは、今週のワシントン訪問時に会談する計画を立てていると、ゼレンスキー氏は明かした。ウクライナ支援に懐疑的な人々について問われると、戦争の様子を間近で見ていない人々が人権やエネルギーと言った国内問題と一国の存続に関わる脅威とを比較するのは難しいと述べた。

ゼレンスキー氏はこの後、ホワイトハウスでバイデン氏とも会談する予定。

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