モスクワにドローン攻撃 「戦争は次第にロシアの領土へ」とゼレンスキー氏

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モスクワにドローン攻撃

(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は30日の定例ビデオ演説で「ウクライナは強さを増し、戦争は次第にロシアの領土へ戻りつつある」と述べた。ロシア側はこの数時間前、首都モスクワがウクライナによるドローン(無人機)攻撃を受けたと発表した。

ゼレンスキー氏は演説で、ロシアの象徴的な中心地や軍基地を攻撃していると述べ、「これは不可避かつ自然で、絶対的に正当な」動きだと主張した。

ロシアの国営タス通信がロシア国防省の話として伝えたところによると、30日にモスクワを狙ったドローン攻撃があり、3機が撃墜されたが、同市西郊にある50階建てのオフィス兼商業ビルの5、6階部分が被害を受けた。死傷者は報告されていない。現場の動画には、がれきや救急隊の様子が映っている。

ウクライナ軍は同日、ロシアが実効支配するウクライナ南部クリミア半島にもドローン攻撃を仕掛けた。

ロシア国防省は、クリミア上空でドローン25機を迎撃し、このうち16機を防空システムで撃墜したと発表。残る9機は電子戦システムで通信を妨害した結果、黒海に墜落したと述べた。死傷者の報告はないとされるが、CNNは発表の真偽を確認できていない。

ウクライナ空軍の報道官はモスクワなどロシア本土への攻撃について、これまで戦争を遠い話だと感じていた市民にも影響を与えることが狙いだとコメント。「ロシア当局がすべて撃墜したと主張し、見て見ぬふりをしようとしても、どれかが命中する」と強調した。

ウクライナ軍のドローン調達計画を監督するフェドロフ・デジタル変革相は、夏の反攻作戦が進むにつれてドローン攻撃も増えると予告している。

ウクライナは24日にも、モスクワで国防省本部付近のビルを含む非居住用ビル2棟を攻撃したことを認めた。ロシア側はこれを「テロ攻撃」と呼んで非難した。

またロシア軍は28日、南部タガンログでウクライナ軍のミサイルを迎撃したと発表した。

一方、ウクライナ側では引き続き、ロシア軍の攻撃による民間人の犠牲が相次いでいる。北東部の都市スーミでは29日夜、ロシア軍のミサイル攻撃で民間人少なくとも2人が死亡、20人が負傷した。現地の当局によれば、1日のうちに25回の砲撃があった。

南部ザポリージャ州ではこの週末、ロシア軍が20カ所の集落を77回にわたって攻撃。2人が死亡し、住宅31棟やインフラ施設に被害が出た。

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