ウクライナの軍事計画、米国防総省の文書流出で変更強いられる 情報筋

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バフムート方面へ砲撃を行うウクライナ軍兵士=4月3日/Diego Herrera Carcedo/Anadolu Agency/Getty Images

バフムート方面へ砲撃を行うウクライナ軍兵士=4月3日/Diego Herrera Carcedo/Anadolu Agency/Getty Images

(CNN) 米国防総省の機密性の高い文書が流出した問題を受け、ウクライナが一部の軍事計画の変更を強いられていることが分かった。ウクライナのゼレンスキー大統領に近い情報筋が明らかにした。

CNNは2月半ば~3月上旬に作成されたとみられる流出文書53点を調査した。

文書の一つからは、米国がゼレンスキー大統領を監視していたことが分かる。大統領に近い情報筋によると、これ自体は意外なことではないが、ウクライナ当局は今回の流出にいら立ちを深めているという。

この文書は米情報機関の報告書で、シギント(信号情報)を情報源とするもの。これによると、ゼレンスキー氏は2月上旬、ロシア南部ロストフ州にあるロシアの配備拠点を攻撃することを提案していた。ウクライナはこれほど遠方に到達できる長距離兵器を保有していないことから、無人航空機(UAV)を使う計画だったという。

シギントには通信傍受が含まれる。米国家安全保障局(NSA)はシギントを「通信システムやレーダー、兵器システムなど、外国の標的が使用する電子信号やシステムから得られた情報」と広く定義している。

米国はウクライナがロシア国内への攻撃に使用するとの懸念があるとして、長距離ミサイルの供与に消極的な発言を公にしているが、こうした発言は今回の諜報(ちょうほう)で説明が付く可能性がある。ただし、ウクライナは、米国から供与された兵器をロシア国内への攻撃に使用しない方針を言明している。

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問はSNSテレグラムで7日、拡散している文書は本物ではなく、「ウクライナの本当の計画とは無関係」で、ロシアが広めた「大量の偽情報」に基づくものだとの見解を示した。

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