ウクライナ電力危機、厳寒などで復旧難航 東部では深刻

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破壊された建物の前の雪道を歩く市民=キーウ州ボロディアンカ、12月7日撮影/Jeff J Mitchell/Getty Images

破壊された建物の前の雪道を歩く市民=キーウ州ボロディアンカ、12月7日撮影/Jeff J Mitchell/Getty Images

(CNN) ウクライナの国営電力企業「ウクルエネルゴ」は10日までに、同国が陥っている深刻な給電不足の復旧作業について冬場の気候と戦闘の継続が原因で難航しているとの現状を報告した。

ウクライナのエネルギー関連施設はロシア軍の数週間にわたる激しい攻撃で大規模な損傷を被った。技術者たちは施設の機能回復へ向けた懸命な努力を続けているとしながらも、同社は8日時点での電力不足は相当な水準にあると認めた。

設定された消費の上限量は守られておらず、複数の州で緊急停電の措置が講じられた。全土で気温が氷点下まで下がる中でのやむにやまれぬ対応策となっている。

ウクルエネルゴは、同国西部の多くの州では降霜、雪交じりの降雨や強風にたたられ送電線が氷結し、破損などしたと指摘。同国東部では最も厳しい問題に直面しており、修理現場などへの出動は依然として続く砲撃や砲火に妨げられているとした。

大規模な砲火は8日夕にもあったとし、状況が許す限り送電線の調査は実施していると説明。修理作業の実施はウクライナ軍の立ち入り許可を得た後に予定しているという。緊急を要する補修作業はキーウ州や南部オデーサ州で行われているとした。

ロシア軍は5日、中断状態がしばらくあったエネルギー関連施設を狙った攻撃をウクライナ各地で再開。この種の大規模攻撃は10月初旬から目立ち始めていた。ロシアは冬場の気候条件を兵器化しているとの指摘もある。

この中でウクライナに海外から届いた発電機などは11月9~30日の間に8万台以上に達した。財政・税制・輸入政策を担当する国会委員会の幹部議員が明らかにした。

輸入した発電機は8万2124台、変圧器は3075台とSNS上で今月2日に報告。電池パックや蓄電池などの26万6596個も含まれるとした。

ウクライナが電力危機に陥る中で、多数の国が厳寒の季節に突入するウクライナ国民の暖房源の確保を助けるため発電機などを提供する方針を表明している。

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