「まるで海」、国土の3分の1を覆う洪水で甚大な被害 国際支援呼びかけ パキスタン

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「海さながら」の洪水被害、必死の救出活動続く パキスタン

イスラマバード(CNN) モンスーンの大雨が続くパキスタンが、国土の3分の1に洪水の脅威が迫る史上最悪級の気候災害に見舞われている。被災地では軍も動員して救出活動が続けられ、支援団体は国際社会の緊急支援を呼びかけている。

パキスタンのシェリー・レーマン気候変動相は28日、未曽有の大雨によって住宅や農地の浸水被害が拡大し、数百万人が避難する「気候惨事」がもたらされたと指摘。インド・パキスタン地域は「小さな海」のような状態になり、海軍を初めて同地に派遣する対応を迫られたとドイツの放送局に語った。

国家防災管理庁(NDMA)は29日、6月半ば以来、洪水や豪雨のために子ども386人を含む少なくとも1136人が死亡し、1634人が負傷したことを明らかにした。降り続く雨のために犠牲者はさらに増える恐れがある。

レーマン気候変動相は25日、「これが終わるまでにはパキスタンの4分の1か3分の1が水に浸かっているかもしれない」とトルコの報道機関に語っていた。

29日に撮影されたマクサー・テクノロジーズの衛星画像には、インダス川流域や、パキスタンで最も人口の多いパンジャブ州のラジャンプールなどの都市で、住宅や畑が完全に水没している様子が写っている。

パキスタン軍は、洪水で取り残された人たちをヘリコプターを使って救助する映像を公開した。濁流となった川の中で岩の上に取り残された男の子の姿もあった。

NDMAによると、鉄砲水によって3000キロを超す道路が破壊され、130の橋と49万5000棟の住宅が損傷。被害地域へのアクセスは一層難しくなっている。

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