ドイツ、退避のウクライナ国民の全員受け入れを発表

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独ベルリンで行われたウクライナとの連帯を示すデモ行進/Odd Andersen/AFP/Getty Images

独ベルリンで行われたウクライナとの連帯を示すデモ行進/Odd Andersen/AFP/Getty Images

(CNN) ドイツ政府は3日までに、ロシアの軍事侵攻を受けてウクライナを避難した全ての同国国民を迎え入れる方針を明らかにした。

ドイツのベアボック外相がスロベニアのロガル外相と臨んだ共同記者会見で表明した。国境線へ逃げてくる人々を全ての欧州諸国へ退避させる準備があるとし、ウクライナへの人道支援を増やす考えも示した。

同外相は発言で、ロシアのプーチン大統領の敬称も省いて弾劾(だんがい)。「ウクライナや同国の罪のない国民へのプーチンの戦争は途方もない苦難をもたらし、数十万人が避難し、数百万が生命と将来への危惧を抱いている」と指弾した。

ドイツ政府はロシアの侵攻を受け、第2次世界大戦以降、堅持していた規制条件がある武器輸出政策を転換し、ウクライナへ一部の武器援助に踏み切ることを発表してもいた。

ショルツ独首相はまた、ウクライナ情勢を受け自国の国防費支出を1000億ユーロ(約12兆8000億円)増やす考えを表明。国会の特別会合で「我が国の自由と民主主義を守るための投資が必要なのは明らかだ」と強調した。

ドイツは軍事装備品で強力な競争力を保持することを新たに迫られているとし、そのために財源を手当てする重要性にも触れた。1000億ユーロは2022年会計予算の一環となる特別財源として計上するとした。今後の国防予算は国内総生産(GDP)の2%以上を超える比率になるともした。

首相は、テレビ放送でのプーチン氏の言動や自らとの数時間におよんだ対面での意見交換を踏まえながら、「彼がロシア帝国の出現を欲していることへの疑いは一切ない」と非難。「欧州の状況を自らの想像力に従って変質したがっている」ととがめた。

さらに、同国のエネルギー源確保とロシアの天然ガスへの依存を軽減するため国内に液化天然ガス(LNG)の補給基地を2カ所に設ける計画を発表。「特定の供給源を頼らないことが必要」とも説いた。

ドイツはロシア産の天然ガスの最大の輸入国。CNNの以前の取材によると、欧州のロシア産天然ガスへの依存度は約35%で、ドイツは50%余に達していた。

ロシアによる今回のウクライナ侵攻では、ロシアから海底を通じてドイツへ通じる天然ガスパイプライン「ノルドストリーム2」が問題視され、独政府はこの事業の稼働認可の作業を中断してもいた。

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