世間の同情集めた殺人容疑の男、1週間以上逃亡後に死亡 中国

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地元当局は10日、容疑者の逮捕につながる情報に懸賞金を設定した/From Pinghai County People's Government

地元当局は10日、容疑者の逮捕につながる情報に懸賞金を設定した/From Pinghai County People's Government

香港(CNN) 中国で殺人事件の容疑者として指名手配され、1週間以上も逃亡を続けていた男が18日、死亡した。この男は中国のSNSで圧倒的な同情を集めており、死亡が伝わると悲しみや憤りの投稿が相次いだ。

中国南部・福建省●田市(●はくさかんむりに「哺」のつくり)の警察は18日夕、欧金中容疑者(55)が逮捕に抵抗して自殺したと発表した。欧容疑者は病院に搬送され、救命措置を受けたが、そのまま死亡したとしている。

欧容疑者は近所の住民2人を殺害し、3人を負傷させた疑いで指名手配され、警察などが大規模な捜索を続けていた。

18日午後になって洞窟の中にいたところを警察や自警団が発見し、身柄を確保した。

警察によると、欧容疑者は土地をめぐる長年の争いの果てに、近所に住む78歳の男性とこの男性の義理の娘を刃物で殺害したとされる。男性の妻と34歳の孫、9歳のひ孫も負傷した。

逃亡を続ける欧容疑者に対しては同情が集まり、つかまってほしくないと訴える声も多かった。中国で殺人の容疑者がこれほどの同情の的になるのは異例だった。

地元メディアなどは、村の住民の証言や欧容疑者が過去にSNSに投稿した内容、これまでの報道などをつなぎ合わせて殺人に至った経緯を推測していた。

それによると、欧容疑者は、不動産をめぐる長年の争いで絶望の瀬戸際まで追い詰められていたと思われる。さらに、同容疑者が30年前に海でおぼれていた幼い男の子を救ったという話や、2008年に座礁しかけていたイルカ2頭を救出したという話が伝えられると、世間の同情は一層強まった。

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