タリバーンが放送局を占拠 アフガン南部ヘルマンド州

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道路で警備にあたるアフガニスタン兵士=1日、アフガニスタン・ヘラート州/Hoshang Hashimi/AFP/Getty Images

道路で警備にあたるアフガニスタン兵士=1日、アフガニスタン・ヘラート州/Hoshang Hashimi/AFP/Getty Images

(CNN) アフガニスタン南部の要衝、ヘルマンド州の州都ラシュカルガで2日、反政府勢力タリバーンが国営の放送局を占拠した。

占拠されたのは、国営ラジオ・テレビ・アフガニスタン(RTA)が運営するヘルマンドTV。現地のジャーナリストらによると、同局からの放送は現在停止している。

タリバーンの報道官もCNNへの文字メッセージで、同局を占拠したと宣言した。

アフガンでは複数の主要な州都でタリバーンが攻勢を強め、米軍が空爆を強化している。アフガン治安当局の高官が2日に語ったところによると、米軍は同日までの3日間に北西部ヘラート、南部カンダハルとラシュカルガの各都市でタリバーンの侵入を阻止するため、空爆を繰り返してきた。

米国防当局者によれば、タリバーンは2日までにカンダハル南郊の一部を支配する一方、ヘラートからは後退している。同当局者は、現在最も危険な状況にあるのはラシュカルガだと指摘した。

バイデン米政権がアフガンからの完全撤退を進めるなか、タリバーンは急速に勢力を拡大している。米NPO「ロング・ウォー・ジャーナル」によると、アフガン全土でタリバーンが支配しているのは223地区、政府が掌握しているのは68地区で、116地区が戦闘中。計34の州都のうち17都市が、タリバーンからの脅威に直接さらされているという。

タリバーン支配地区のほとんどは、米軍の正式撤退が始まった5月以降に掌握された。米軍をはじめとする外国部隊の撤退は8月末までに完了する予定。タリバーンの激しい攻勢を受け、次に陥落するのは首都カブールではないかとの懸念も広がっている。

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