コロナ禍のブラジル、制御不能状態でもサンパウロ州とリオは規制緩和へ

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コロナ関連の合併症で死亡した人が埋葬されるブラジル・サンパウロの墓地/Andre Penner/AP

コロナ関連の合併症で死亡した人が埋葬されるブラジル・サンパウロの墓地/Andre Penner/AP

サンパウロ(CNN) 先週、1日当たりの新型コロナ死者が過去最多を記録したブラジルだが、とりわけ被害の大きいサンパウロ州とリオデジャネイロ市の両自治体で感染対策の規制措置の一部が12日から緩和される。

サンパウロ州は州内の学校やスポーツイベント、一部の店舗を再開する。リオデジャネイロは市内のバー、レストランの営業再開を認め、3月以来実施してきた規制措置を撤回する。

サンパウロ州当局は州内の集中治療室(ICU)の病床占有率が危機的水準の90.5%から88.6%に下がったとして上記の再開を正当化。ロドリゴ・ガルシア副知事は9日の記者会見で、「こうした措置は、直近の数週間での取り組みが実を結び始めたことを明確に示す」と述べた。

ただ日々の数字は依然として極めて深刻だ。9日だけで同州の新規感染者数は2万人を超えている。

一方、リオデジャネイロではICUの占有率が92%とより高いにもかかわらず、エドゥアルド・パエス市長は規制措置の緩和を決断。9日に開いた記者会見では店舗のオーナーや一般国民が規制措置によって経済的に苦しんでいるとしつつ、「まだ気を抜く時ではない」とも付け加えた。

規制措置緩和の流れとは逆に、多くの機関や医療の専門家はブラジルについて全国的かつ組織的なロックダウン(都市封鎖)が必要だとの見方を示す。現在のところ、ブラジルでワクチンを完全に接種したのは人口2億1000万人中600万人強と、率にしてわずか2.8%にとどまる。

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