中国シノバック製ワクチン、当初より大幅に低い有効性と発表 ブラジル

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シノバック製の新型コロナワクチンを持つサンパウロ州のドリア知事=11月19日、ブラジル/Rodrigo Paiva/Getty Images South America/Getty Images

シノバック製の新型コロナワクチンを持つサンパウロ州のドリア知事=11月19日、ブラジル/Rodrigo Paiva/Getty Images South America/Getty Images

(CNN) 中国の科興控股生物技術(シノバック・バイオテック)が開発した新型コロナウイルスワクチンの有効性は、当初よりも大幅に低い50.38%だったという後期段階の臨床試験結果を、ブラジル・サンパウロ州政府が発表した。

この数字は、規制当局に承認される基準は満たしているが、当初発表された78%を大幅に下回る。このため中国製ワクチンに関するデータの信憑(しんぴょう)性への疑問や、透明性が欠如しているように見える状況に対する疑念が生じている。

ブタンタン研究所とサンパウロ州の13日の発表によると、ブラジル国内で実施されたシノバック製ワクチンの臨床試験は全体で50.38%の有効率を達成し、軽度の症状については有効率78%、中程度から重症の症状については100%だった。いずれも世界保健機関(WHO)が定める50%以上の基準を満たしたとしている。

ブタンタン研究所は先週の時点でこのウイルスについて、部分的な「臨床効果」が確認され、78~100%の予防効果が認められたと発表していた。

同団体は、ブラジル国内8州で医療従事者1万3000人を対象に実施された第3段階の臨床試験に資金を拠出していた。

ブラジル保健省の幹部はCNNブラジルに対し、有効性はボーダーラインで、同国の国家衛生監督庁の評価を待つ必要があると述べた。

シノバックは結果について検討中とコメントした。同社によると、最終的なワクチンの有効率は中国の国家食品薬品監督管理局が決定する。

シノバックはブラジル、トルコ、香港にワクチンを供給する契約を結んでいるほか、インドネシアにも現地で製造するためのワクチンバルクを供給している。

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