クロアチアでM6.4の地震、7人死亡 捜索救助活動続く
クロアチア・ザグレブ(CNN) 米地質調査所(USGS)によると、クロアチア中部で29日にマグニチュード(M)6.4の地震が発生した。地元当局によれば、この地震で建物が倒壊するなどして少なくとも7人が死亡、数十人が負傷している。
建物が倒壊した現場には救助隊や軍が出動し、深夜に入ってもがれきをかき分けながら捜索作業を続けている。
欧州地中海地震学センターによると、地震は現地時間の29日正午すぎ、クロアチアの首都ザグレブの約50キロ南東で発生し、バルカン半島全域で揺れを感じた可能性がある。クロアチアで今年発生した地震の中では最も大きかった。
クロアチアのプレンコビッチ首相は、死者はさらに増える可能性があるとの見方を示した。震源地に近いペトリニャ(人口約2万5000人)では大きな被害が出ており、首相はペトリニャに近づかないよう市民に呼びかけている。
地震で破損した建物=クロアチア・ペトリニャ/Denis Lovrovic/AFP/Getty Images
内務省や地元メディアの報道によると、ペトリニャでは少女1人が死亡した。近郊の村でも倒壊した教会の中から男性が遺体で見つかるなど、6人の死亡が確認されている。
ペトリニャの市長はCNN提携局のN1に対し、市民が置かれた状況を「地獄」と形容し、「電気も水もない。何もかも破壊された。我々は暗闇の中、がれきの中にいて、人々を捜索している」と語った。
ペトリニャ市内の病院では、職員が懐中電灯を手に、患者を避難させようとしていた。プレンコビッチ首相は29日夕、ペトリニャの病院や周辺地域の病院の患者は避難したと述べた。
地震で破損した建物=クロアチア・ペトリニャ/Denis Lovrovic/AFP/Getty Images
国防相の発表によれば、クロアチア軍の兵士250人以上が被災地に出動している。
N1によると、ザグレブに近いスロベニアのクルシュコ原子力発電所は、安全を期すために運転を停止した。