米政権、ハーバード大の留学生受け入れ資格停止 在学生には転学要求
(CNN) トランプ米政権は22日、ハーバード大学の留学生受け入れ資格を取り消した。政権が求める政策変更を同大学が拒否したことに端を発した大学の独立性をめぐる対立がさらに深まった。
国土安全保障省(DHS)の声明には、「ハーバード大学はもはや留学生を受け入れることはできず、在学している留学生は他校に転学しなければ在留資格を失う」とある。
同省のノーム長官が同大学の学生・交流訪問者プログラム(SEVP)の認定取り消しを命じた。ノーム氏は先月、同大学に留学生の「違法行為および暴力行為」に関する詳細な記録の提出を求め、4月末までに提出しなければSEVPの認定を取り消すと伝えていた。
同省によると、SEVPの認定を受けている大学は入学を許可した留学生に対し、米国入国ビザの申請に使用できる書類を発行できる。
今回の資格停止により、同大学に通うかなりの学生が影響を受ける可能性がある。現在在籍している留学生は9970人。データによると、2024年度の入学者の27.2%が留学生だった。
ハーバード大学はただちに声明を出し、政権の措置は「違法」だと非難した。また、留学生が計り知れないほど大学と米国を豊かにしていると指摘し、留学生受け入れの継続に全力を尽くす方針を示した。
同大学の広報担当者は「今回の報復的な措置は本学と米国に深刻な損害を与える可能性があり、本学の学問・研究の使命を損なう」と危機感を募らせた。