難病の英乳児、入院先に数千件の脅迫 医師らへの殺害予告も

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先天性の難病で入院しているチャーリー・ガードちゃん

先天性の難病で入院しているチャーリー・ガードちゃん

(CNN) 先天性の難病で尊厳死論争の渦中にある乳児が入院しているロンドンの病院に対し、医師らの殺害予告を含む脅迫が大量に送り付けられていることが24日までに分かった。

生後11カ月のチャーリー・ガードちゃんは先天性の難病「ミトコンドリアDNA枯渇症候群」と診断され、生命維持装置をつけた状態でロンドンのグレート・オーモンド・ストリート病院に入院している。

病院側がチャーリーちゃんの尊厳死を提案したのに対し、両親は米国で実験的な治療を受けさせることを望んでいる。

同病院の責任者が22日に発表した声明によると、病院のスタッフは外出先やインターネット経由で脅迫を受けてきた。小児科の医師や看護師に対し、殺害予告などのメッセージが何千件も送られている。

入院中のほかの子どもたちを見舞う家族がいやがらせを受けたり、病院内でも「容認できない行動」が報告されたりしている。病院側はロンドン警視庁と緊密に連携して対応を図っているという。

チャーリーちゃんの両親も声明で脅迫行為を非難し、「病院には深く感謝している。医師団の優れた治療がなければ息子は今生きてさえいないはず」と強調した。両親自身もまた、身元が公表されてから心ない言葉を投げ付けられてきたという。

両親の代理人は声明で同病院を高く評価し、病院側と家族側のいずれに対しても攻撃的な発言は慎むべきだと主張した。

欧州人権裁判所は6月の判断で、生命維持装置の取り外しを認めている。英高等法院では25日に判断が下される見通し。専門家によれば、チャーリーちゃんにとって現状は苦痛なのかどうかが鍵になるとみられている。

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