シリア内戦、紛争当事者双方が戦争犯罪 国連報告書

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破壊されたモスク(イスラム教礼拝所)の敷地を歩くシリア政府軍の兵士

破壊されたモスク(イスラム教礼拝所)の敷地を歩くシリア政府軍の兵士

アレッポの被害については、反体制派が支配していた東部と、政府軍が支配していた西部の両方で市民が最大の犠牲を払ったと指摘。「アレッポ東部では、政府側の部隊が市民の重要インフラを攻撃して壊滅的な被害をもたらした。連日のように病院、市場、水道局、学校、住宅ががれきと化した」と報告している。

一方で、「アレッポ西部の住民は、武装集団による無差別および意図的な砲撃の恐怖にさらされた」と述べ、そうした砲撃は戦争犯罪に当たると指摘した。

アレッポ東部は2016年7月にシリア政府軍に包囲された。報告書では、この時から政権が同地を奪還した12月までの間の人権侵害について記録。ロシアによる空爆で街の大部分ががれきと化し、食料や医薬品などの供給も断たれて武装勢力が降伏を強いられた経緯について、「『降伏か飢えか』を迫るこの戦術は市民に壊滅的な被害をもたらす。しかし政府側が反体制派に支配された領土を奪還できる成果が実証されている」と指摘した。

こうした調査結果を受けて委員会では、シリアで2011年3月以降に発生した戦争犯罪と人権侵害について調査する機関の設置を支持するよう国際社会に提言し、各国に対して紛争当事者への武器供給を停止するよう求めている。

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