パリ同時テロから1年、癒えぬ悲しみと怒り 今も続く厳戒

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パリ同時テロから1年、犠牲者を追悼

パリ(CNN) 130人が死亡したフランスのパリ同時テロから1年がたった13日、市内各地で犠牲者をしのび、平和を祈る式典が営まれた。

1年前の11月13日、娘のローラさん(当時29)を亡くしたジョルジュ・サリンさんは、あの日を境に人生が一変した。ローラさんがいたコンサートホール「バタクラン」では過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」につながる武装集団が銃を乱射して自爆。必死で娘を探し回った家族は、ソーシャルメディアを通じて悲報を知った。「娘は苦しむことも、死を予期することもなかったと思いたい」と父親はつぶやく。

オランド大統領は同ホールや事件現場となったレストランやカフェで慰霊碑を除幕した。バタクランでは犠牲者90人全員の名が読み上げられた。

バタクランは12日、事件から1年ぶりに営業を再開。英歌手スティングさんが公演を行って犠牲者のための募金を呼びかけ、「彼らのことを忘れてはならない」と訴えた。

バルス首相は13日、事件直後に発令した非常事態宣言が延長される見通しを明らかにした。4月から5月にかけての大統領選挙を控え、「民主主義を守る」ためには政府が強い権限を維持する必要があると説明している。

事件以来、犠牲者追悼と国の結束を象徴する場となっていたレピュブリック広場にはこの日、紅葉に彩られて次々に花束が供えられた。空には風船が飛ばされ、日が暮れると現場近くのサンマルタン運河に何千もの灯籠(とうろう)が浮かべられた。

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