ラオスに残る大量の不発弾、米大統領が向き合う負の遺産
ラオスでは広大な土地が不発弾のために耕作できない状態にあり、貧困がはびこり、経済発展を阻む要因にもなっている。栄養失調による発育不良の影響は子どもの40%に及ぶという。
米国務省のケリー長官は今年1月にラオスを訪問し、「飢えという課題に直接対応する」と表明した。ここ数年で米国からラオスへの援助額も増えている。
しかし短期的なプロジェクトでは問題は解決できないとカンボンサさんさんは指摘する。オバマ大統領の退任後も米国の援助が続くことを望むと語り、「米国にはその道義的責任がある」と強調した。
30歳になったヤンさんは、3人の子どもの父親になった。事故に遭った時は婚約していて仕事もあったが、今は定職に就くことはできず、家計は妻の収入と、非営利組織からの援助が支える。「自分の子どもたちも被害者にならないか、そしてどうしたら子どもを育てていけるのか、不安に思う」と打ち明けた。