インドネシア、外国人ら9人の死刑「予定通り」執行へ
(CNN) インドネシア司法当局は27日、薬物関連の犯罪で死刑を言い渡されている外国人ら9人の死刑を予定通り、早ければ28日にも執行する方針を示した。
死刑囚の出身国はインドネシアのほかオーストラリア、フィリピンなど。同様に死刑を言い渡されているフランス人1人は、最近裁判所に異議を申し立てたため、刑執行の延期が決まっている。
オーストラリア人2人も州裁判所への上訴が棄却された後、憲法裁判所に異議を申し立てた。しかし司法当局の報道官は27日、2人に法的な選択肢は残されていないとの見方を示し、憲法裁の判断を待つ必要はないと述べた。
フィリピン人死刑囚については同国のアキノ大統領が恩赦を要請。これに対し、同報道官は「司法手続きはすでに終了している」としたうえで、「フィリピン政府には、これがインドネシアの制度であることを理解してほしい」と述べた。
さらに「我々はかれらと戦っているわけではなく、自国の麻薬問題と戦っている。近隣諸国との関係は重要だが、内政不干渉の原則も重要だ」と主張した。
インドネシアのジョコ大統領も27日、国営テレビとのインタビューで同様の見解を示し、「麻薬で命を落とす若者は毎日50人、年間1万8000人にも上る。麻薬との戦いは真剣勝負だ」と強調した。