北朝鮮による日本人拉致問題、日朝協議にかける希望

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八重子さん(写真左)は離婚してシングルマザーとなり、働きながら長女と長男を育てていた

八重子さん(写真左)は離婚してシングルマザーとなり、働きながら長女と長男を育てていた

八重子さんの兄、飯塚繁雄さんが後に警察から聞いた話によると、北朝鮮の工作員は当時、この店をこっそりと物色して八重子さんに目をつけた。「北朝鮮はある計画のために役立つ人物を探していたようだ」と、繁雄さんは話す。結婚と出産の経験があり、化粧品や女性雑誌などの流行にも詳しい22歳の日本人女性。八重子さんは北朝鮮の条件にちょうど当てはまったとみられる。

飯塚さん夫妻は八重子さんの長男の耕一郎さんを引き取り、自分たちの子どもとして育てた。長女は別の夫婦の養子となり、これまで公の場には出ていない。繁雄さんは、耕一郎さんが20歳になったら真実を知らせようと思っていた。

しかし87年に大韓航空機爆破事件が発生。実行犯の金賢姫・元死刑囚は、日本人女性から日本語の教育を受けていたと供述した。警察は捜査の結果、この教育係が八重子さんだったと断定した。

繁雄さんは「言葉にできないほどの怒りと憎しみを感じる。なぜ八重子が連れて行かれたのか」と語り、八重子さんは何も悪いことをしていない、働き者のシングルマザーだったと訴えた。

北朝鮮側は八重子さんが86年に交通事故で死亡したと主張しているが、耕一郎さんは「確かな証拠がない」と指摘する。提供された文書には氏名が記載されていないという。

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