元職員が占拠のギリシャ公共放送、機動隊が強制排除

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元職員が占拠のギリシャ公共放送、機動隊が強制排除

アテネ(CNN) ギリシャの公共放送局ERTの閉鎖に抗議する元職員が本社を占拠していた問題で、政府は7日、元職員の強制排除に踏み切った。

検事の指示の下、機動隊は本社に踏み込み、中にいた元職員たちを排除。これに対し、元ERT記者は「ニュース操作の新たな時代だ。一部の有力者が知らせたいと思うものしか国民に知らされない時代が来るだろう」と批判した。

最大野党の急進左派連合も今回の強制排除を批判。「政府は、6月11日に始まった情報と民主主義に対する完全に独裁的な行動の総仕上げにかかっている」との声明を出した。

政府が緊縮財政策の一環として突然6月に、ERTを閉鎖し、職員2600人を解雇した。それ以降、閉鎖を受け入れない元職員らは本社に居座り、インターネットを通じた放送を続けていた。社屋の外壁には抵抗を呼びかける横断幕が貼られていた。

また、この突然の閉鎖は世論の激しい怒りを買った。連立政権内でも意見が対立、民主左派が離脱する事態となった。

7月には新しい公共放送局が立ち上がるまでの暫定的措置として、政府系の「公共テレビ(DT)」が放送を開始。DTは元ERT職員の一部を雇用したが、ERT社屋が占拠されていたため、近くの別のスタジオから放送を行っていた。

政府側と元職員の間では何度か事態打開に向けた話し合いが行われたが決着には至らず、最近では政府側が法的措置をちらつかせながら、占拠問題の解決を急ぐ姿勢を示していた。

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