トランプ氏、690億円の保証金用意できず 米NY州の民事詐欺訴訟

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トランプ前大統領=16日、オハイオ州/Kamil Krzaczynski/AFP/Getty Images

トランプ前大統領=16日、オハイオ州/Kamil Krzaczynski/AFP/Getty Images

(CNN) トランプ前米大統領と関連企業の不正をめぐる民事訴訟でニューヨーク州地裁が巨額の支払いを命じた問題で、トランプ氏は支払いをカバーするための保証金を引き受ける保険会社を見つけることができていない。同氏の弁護団がニューヨーク州控訴裁判所に明らかにした。

同氏の弁護士らによれば、これまで保証金の支払いを担保してもらうべく接触した保険会社は30社。保証金の支払期限は今月末となっている。

弁護士らは書面で、判決で支払いを命じられた金額は4億6400万ドル(約690億円)を超えていると指摘。これほど巨額の保証金の引き受けを検討する保険会社はほとんどないと述べた(トランプ氏自身が支払いを命じられた金額は4億5400万ドルだが、成人の息子2人、ドナルド・トランプ・ジュニア氏とエリック・トランプ氏による不正利得の返還分を含めると4億6400万ドルになる)。

訴訟中にトランプ氏側で証言に立った保険仲立人のギャリー・ジュリエッティ氏は、署名済みの宣誓供述書の中で、保証金を全額担保することは「事実上不可能」と主張している。

トランプ氏の弁護士らによると、保険会社各社は不動産ではなく現金を担保として要求しているという。

トランプ氏は支払いを命じた判決に対して控訴しているが、州による判決の執行を差し止めるには保証金を納める必要がある。上訴の手続きには数年かかる可能性がある。

トランプ氏の弁護士らは、同氏の資産の価値が判決で支払いを命じられた金額を大きく上回るとして、上訴が終了するまで保証金の納付を延期するよう控訴裁に求めていた。

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