米、イラン系民兵の目標85カ所に報復攻撃 イラクとシリアで実施

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米軍がイラン系民兵の目標85カ所に報復攻撃を実施した/Patrick Semansky/AP

米軍がイラン系民兵の目標85カ所に報復攻撃を実施した/Patrick Semansky/AP

(CNN) 米国は2日、イラクとシリアの目標85カ所に対して大規模空爆を実施した。これを皮切りに、中東駐留米軍に攻撃を仕掛けている親イラン系民兵に対して大規模攻撃が続く可能性が高い。

今回の報復は、イランを後ろ盾とする勢力が先月28日にヨルダンの米軍拠点に行ったドローン(無人機)攻撃に対する対抗措置。このドローン攻撃では米軍要員3人が死亡、40人以上が負傷した。

バイデン大統領は声明で、米軍の報復措置は「我々の選ぶタイミングと場所で継続される」と説明。そのうえで「米国は中東や世界のいかなる場所でも紛争を求めない。ただ、我々に危害を加えようとする全ての者に次のことを知って欲しい。米国人に危害を加えれば、我々は報復する」と表明した。

主に保管庫や訓練施設を狙っていた親イラン系民兵に対する過去数週間の攻撃に比べ、今回の攻撃は格段に大規模なものとなった。ただ、米政権は綱渡りの対応を迫られている。さらなる攻撃を抑止・阻止したい一方で、パレスチナ自治区ガザ地区で続くイスラエルとハマスの戦闘で既に中東が不安定化する中、イランと全面紛争になる事態は避けたいのが実情だ。

米中央軍は声明で、「イラン・イスラム革命防衛隊のコッズ部隊や関連する民兵組織に対する」空爆をイラクとシリアで実施したと確認した。

攻撃には米国から飛来した長距離爆撃機を含め、多数の航空機を使用。125を超える精密兵器を投入したという。

国防総省の当局者はCNNに対し、精密兵器と非精密兵器の両方を配備できる長距離重爆撃機「B1」が作戦で使用されたと明かした。

バイデン政権は近日中に追加行動を取る可能性を示唆している。オースティン国防長官は1日、米国の対抗措置は「多層的」なものになるとの見通しを示していた。

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