米がウクライナへ供与の軍装備10億ドル分、使用追跡に不備

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供与されたジャベリン対戦車ミサイルの荷解きをするウクライナ軍要員/Efrem Lukatsky/AP/File

供与されたジャベリン対戦車ミサイルの荷解きをするウクライナ軍要員/Efrem Lukatsky/AP/File

(CNN) 米国防総省の監察総監は18日までに、同省がウクライナへ供与した約10億ドル相当の軍装備品の保管や使用状況などを適切に把握していないとする報告書を公表した。

国防総省は使用状況などの追跡調査で改善を見せているものの、必要な要件を完全に満たしているとは言いがたいと指摘。送った装備の全ての保管状況などを認識し得ることは不可能な事態にあるとも述べた。

最終的な使用者を見極める必要があると明記された装備品は、対戦車ミサイル「ジャベリン」、携帯式の地対空ミサイル「スティンガー」、暗視装置、空対空ミサイル「サイドワインダー」や中距離用の最新型空対空ミサイルなど。

監察総監の今回の報告書によると、最終的な使用者の確認が必要と規定される装備品は計17億ドル相当に達しているが、約10億ドル分に関しては昨年7月時点で保管などが記録されていなかったという。

米国がウクライナへ譲渡した兵器類の使用調査などについてはウクライナ軍との間の手続き上の改定もあり、22年12月以降に改善が見られた。ただ、人員不足や説明責任を果たし得る組織構築の問題などが依然残っているとした。

ウクライナへ提供したこれら装備が違法に移されるなどした証拠はないとし、人員面での手当てが完全な保管状況を知る上での最大の課題になっているともした。

米国防総省のライダー報道官は、装備の違法な転用をロシア側が主張する動きは見られるが事実に相反していると主張。「ウクライナ軍はこれら装備を戦場で効果的に使っている」などとも述べた。

ただ、米国が供与した兵器の保管状況などの把握が万全でないことは、一部が盗まれたり、ウクライナ軍以外に流れていたりする可能性も示唆する。監察総監は今回の報告書は、この可能性についての調査は対象外だったと認めた。

報告書は、ウクライナには国防総省監査総監室の要員が派遣されており、米国によるウクライナへの軍事支援に絡んで犯罪行為が生じた場合、捜査を続けるとの方針も示した。

ウクライナに対する米国の兵器支援などでは、連邦議会で共和党の抵抗もあり、新たな援助案がまとめられない岐路にもある。ウクライナにとっては死活的な問題だが、国防総省監査総監の今回の報告書は、引き渡す装備の縮小化などを求める共和党の主張の追い風になる可能性もある。

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