習主席のロシア訪問、米政権が懐疑的な見方

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中国の習国家主席(左)がロシアのプーチン大統領(右)と首脳会談を行うことについて、米政権は懐疑的な見方を示している/Getty Images/AP

中国の習国家主席(左)がロシアのプーチン大統領(右)と首脳会談を行うことについて、米政権は懐疑的な見方を示している/Getty Images/AP

(CNN) 米国のバイデン大統領は先ごろ、中国の習近平(シーチンピン)国家主席と「近く」会談することを計画していると明らかにした。

しかし、米政権が会談の設定に向けて動く前に、別の首脳会談の話が持ち上がった。中国政府は、習氏が20日から3日間の日程でロシアを訪問し、プーチン大統領と首脳会談を行うと発表した。習氏は自身について、ウクライナでの和平に向けた潜在的な仲介者の役割を任じている。

米政権は習氏の意図について深い疑念を示している。中国はこれまで、ウクライナでの戦争を非難することを避けているほか、ロシア側が挑発を受けてウクライナに侵攻したと主張している。中国は習氏のロシア訪問を「和平のため」と発表したものの、米ホワイトハウスは中ロ首脳会談での和平に向けた協議について、中国政府が提案するいかなる枠組みもロシア寄りであり、ウクライナにとって不利になるとの見通しを示した。

米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は、中ロが議題の設定を始めるにあたって、中国がロシアの視点のみを反映した一方的な提案をすることに懸念を抱いていると語った。

カービー氏は、中国の提案にはある種の停戦が含まれる可能性があるが、それはロシアが報復行為を行う前に軍を再編する方法を提供するだけだと述べた。

カービー氏は、現時点での停戦は事実上、ロシアによる侵攻を承認することになるとの見方を示した。

何週間にもわたって、中ロ首脳会談が行われるとの報道が出ていたため、首脳会談の実施自体は米国にとって驚きではなかった。それでも、習氏とプーチン氏の「際限のない」パートナーシップが対面式での会談でさらに強固なものとなる可能性に懸念が出ている。

欧米諸国によるウクライナ支援への政治的な意欲が試されている現在、中国がさらに戦争に介入すれば、戦場の力学が根本的に変化し、少なくとも戦争が長引くのではないかとの懸念が強まっている。

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