議事堂襲撃周辺の出来事は「合法な政治的対話」 共和党全国委が決議

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共和党全国委がリズ・チェイニー氏(左)とアダム・キンジンガー氏の譴責決議を採択/Drew Angerer/Getty Images

共和党全国委がリズ・チェイニー氏(左)とアダム・キンジンガー氏の譴責決議を採択/Drew Angerer/Getty Images

ソルトレークシティー(CNN) 米共和党全国委員会(RNC)は4日、連邦議会襲撃事件を調査する特別委員会に名を連ねる同党のリズ・チェイニー、アダム・キンジンガー両議員を公式に譴責(けんせき)する決議を採択した。決議では、昨年1月6日の襲撃周辺で起きていたことについて「合法な政治的対話」だったとの見解が示された。

CNNが入手した決議の写しはチェイニー、キンジンガー両氏について「民主党が主導する委員会に加わり、合法の政治的対話に従事していた一般市民を迫害している」と主張する。当該の下院特別委員会はこれまで400人近い個人に聞き取りを実施。その中にはトランプ前大統領の側近や、「ストップ・ザ・スティール(票を盗むのを止めろ)」と銘打った集会の立案に携わった人々などが含まれる。この集会は襲撃事件当日の午前中に開催されていた。

事件直後には襲撃を「無意味な暴力行為」と非難していたRNCだが、4日には決議に「合法な政治的対話」との文言を盛り込んだ理由を説明。CNNに宛てた声明でロナ・マクダニエル委員長は、委員会として当日暴力行為に関わらなかった人々と議事堂に押し寄せた暴徒とを区別すると述べた。

マクダニエル氏はまた「リズ・チェイニー氏とアダム・キンジンガー氏は一線を越えた」「彼らはナンシー・ペロシ氏とともに民主党の迫害に加わることを選んだ。迫害の対象の一般市民は合法な政治的対話に参加した人々で、議事堂での暴力とは何の関係もない」と説明した。

最後の「議事堂での暴力とは何の関係もない」との文言は、4日に採択された決議に含まれていない。

決議の採択を受け、チェイニー氏はツイッターに動画を投稿。内容は1月6日当日の議事堂外で暴徒と警官が衝突する様子を映したもので、「これは『合法な政治的対話』ではない」と書き込んだ。

共和党が現職の同党議員に対し、党員らの支持する形で公式に譴責処分を下したのは初めて。決議がRNC委員168人全員に紹介された際には、「もはや(チェイニー、キンジンガー両氏を)共和党のメンバーとして支えない」ための提案だと説明されていた。

最終的に決議は採択されたが、会場では数名から反対の声も上がった。

またミット・ロムニー上院議員など複数の共和党議員が決議を批判した。同氏は決議の採決の数時間前に投稿したツイートで、良心を持って真実を追求する人々を党が譴責するのは恥ずべきことだと強調した。

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