米連邦大陪審、トランプ氏元顧問のバノン氏を起訴 議会侮辱罪で
(CNN) 米司法省は12日、連邦大陪審がトランプ前大統領の元顧問、バノン元首席戦略官(67)を議会侮辱罪で起訴したと発表した。今年1月の米議会議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会の召喚に応じなかったことが議会侮辱に当たると判断された。
米下院が先月21日に本件を司法省に付託して以降、ガーランド司法長官に対してバノン氏の起訴を求める声が強まっていた。
ガーランド氏は声明で「私は就任初日から司法省の職員に対し、法の支配を順守し、事実と法に従い、法の下での平等な正義を追求する我々の姿勢を言葉と行動で米国民に示すと約束してきた」と説明。今回の起訴はこうした原則を堅持する司法省の姿勢を示すものだと述べた。
バノン氏は証言録取の拒否と文書提出の拒否に関連して1件ずつの罪に問われている。司法省によると、どちらの罪も量刑は30日以上1年以下の禁錮。
起訴に至らない場合、ホワイトハウスやトランプ政権の元当局者に協力を強制する下院特別委員会の権限に疑問符が付くとの見方も出ていた。複数の情報筋によると、12日にはメドウズ元大統領首席補佐官が証言録取に現れず、同氏についても特別委が刑事訴追を求める対応を始める可能性がある。
バノン氏にコメントを求めたものの現時点で返答はない。事情に詳しい情報筋によると、同氏は15日に出頭し、同日午後に出廷するとみられている。