米連邦控訴裁、トランプ政権文書の開示を一時差し止め 12日の期限を前に
(CNN) 米連邦控訴裁は11日、1月6日の米議会議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会への文書開示をめぐり、トランプ前大統領による一時差し止めの請求を認めた。
トランプ氏は控訴裁に対し、秘密保持の大統領特権は主張できないとした連邦地裁の判断について上訴する間、当時のホワイトハウスの重要文書の開示を一時的に差し止めるよう求めていた。
下院調査委への文書提出期限は米東部時間12日午後6時に迫っていた。提出が予定される46点の文書には、ホワイトハウスの通話記録や訪問者の記録、演説の原稿、メドウズ大統領首席補佐官(当時)による手書きのメモなどが含まれていた。
今後数週間で700点以上の文書が国立公文書館から調査委に提出される予定だった。
首都ワシントンの連邦地裁は9日と10日の2度にわたり、文書提出の暫定的差し止めを求めたトランプ氏の申し立てを退けた。9日には大統領特権は個人ではなく役職に帰属するとの判断を示し、10日夜には、トランプ氏の弁護士はこの判断の変更を迫る新たな法的主張や事実を提示していないと判示した。
トランプ氏が連邦地裁に訴訟を提起したのは先月。大統領特権を主張するとともに、下院の文書提出要求は「その広範さと範囲において前例がなく」不当だとしていた。