米大統領副補佐官にエリカ・モリツグ氏、アジア系問題などで
(CNN) 米ホワイトハウスは18日までに、バイデン大統領がアジア系や太平洋諸島に出自を持つ米国民に関係する問題を担当する大統領副補佐官にエリカ・モリツグ氏を指名したとの声明を発表した。
同氏はオバマ元政権時代に住宅都市開発省で長官補佐官、連邦議会議員の顧問などを務めた経歴を持つ。今回の人事はバイデン政権の閣僚人事でアジア系米国民などの問題の対処に欠けるとの民主党の一部の上院議員の不満を受けた形ともなった。
この不満を示したハワイ州選出の民主党の上院議員などは政権全体の人事構想に今後、抵抗する構えも見せていた。新型コロナウイルス禍でアジア系住民への暴力が増えるなかで、バイデン政権の要職にあるアジア系米国民などの少なさが改めて注目を集めてもいた。
モリツグ氏は現在、女性や家族の権利を訴える団体の幹部で、経済的な公平さを追求する部門の責任者ともなっている。
今回の人事に通じる関係筋はCNNの取材に、モリツグ氏の抜てきはホワイトハウスの意向に沿うものと説明した。
バイデン政権の閣僚となっているアジア系米国人は、通商代表部(USTR)代表のキャサリン・タイ氏の1人のみ。行政管理予算局長にニーラ・タンデン氏が指名されたが一部の上院議員の反対を受け、辞退していた。就任すれば同局を率いる初の南アジア系の女性となっていた。