浄水システムに不正侵入、苛性ソーダ濃度100倍に設定 米フロリダ州

ピネラス郡の保安官が事件に関する記者会見を行う様子=8日/Pinellas County Sheriff's Office

ピネラス郡の保安官が事件に関する記者会見を行う様子=8日/Pinellas County Sheriff's Office

(CNN) 米フロリダ州西部オールズマー市の浄水システムに何者かが不正侵入し、同市の水に含まれる水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)の濃度を高めようとする事件があった。当局者は、数千人が健康被害のリスクにさらされかねない事態だったとしている。

同州ピネラス郡のボブ・ガルティエリ保安官によると、何者かが遠隔操作で浄水システムに不正アクセスしているのを、管理者が5日に発見。侵入者は水酸化ナトリウムの濃度を変更して、通常の100倍以上に設定した。

管理者が即座に通常の値に戻したため、市の水道供給に重大な影響が出ることはなく、市民が危険にさらされることもなかったと保安官は説明している。不正侵入が地元から行われたのか、米国内あるいは国外からだったのかは分かっていない。

「単に『少しだけ塩素を入れようとか、少しだけフッ化物を入れよう』といった話ではない。苛性ソーダが100ppmから1万1100ppmに引き上げられた」とガルティエリ保安官は話す。

工業サイバーセキュリティー企業ドラゴスのロバート・リー最高経営責任者(CEO)は今回の事件について、早期に対応したために重大な結果は免れたが、業界の専門家が警戒しているのはまさにこうした攻撃だったと指摘。「これは取り立てて高度な攻撃だったわけではない。だが間違いなく危惧されていた事態で、何者かが人に危害を加えようとした数少ない事案の1つだった」と位置付ける。

保安官によると、水が水道に到達するまでには24~36時間かかり、途中数カ所で濃度の上昇を検知して警報が出る仕組みもあるという。市は不正侵入の再発を防ぐ対策を講じた。

事件についてはピネラス郡保安官事務所や米連邦捜査局(FBI)、シークレットサービスが捜査している。

水酸化ナトリウムは排水管洗浄液の主成分。フロリダ大学によると、水酸化ナトリウム中毒では呼吸困難、肺の炎症、のどの腫れ、食道や胃の焼けるような感覚、激しい腹痛、視力低下、低血圧などの症状が表れる。

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