下院共和党、一部議員が弾劾支持を公言
共和党のマッカーシー下院院内総務は弾劾反対の立場だが、党指導部が議員らに反対を呼び掛ける動きはみられない。2019年末にトランプ氏のウクライナ疑惑をめぐる弾劾決議案が採決にかけられた時は、指導部が反対を強く働き掛け、離反議員が1人も出なかった。乱入事件を受けて共和党内の分裂が進んでいることがうかがえる。
上院共和党トップのマコネル院内総務は事件以来、沈黙を守っている。弾劾に賛成する余地を残すための沈黙とも伝えられる。
事情を知る関係者によれば、マコネル氏は乱入事件に激怒し、トランプ氏に反省の色がないことにも憤慨しているという。複数の共和党関係者は、同氏が弾劾を支持すれば上院での弾劾裁判で有罪評決が下るとの見方を示している。
トランプ氏本人は12日、弾劾決議案や乱入事件について初めてコメントした。テキサス州アラモへ視察に向かう前、ホワイトハウスの中庭で記者団に、弾劾の動きについて「政治史上最大の魔女狩りが続いている」「全くばかげた話だ」と語り、「この弾劾は大きな怒りを招いている」と主張した。