トランプ氏、米国民にマスク着用を勧告 激しい内部協議の末

着用呼び掛けたマスク、自分が着用しない理由は? トランプ氏

(CNN) トランプ米大統領は3日、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、顔を覆う「非医療用の布」の着用を国民に勧告すると発表した。これまでの指針では病人以外のマスク着用は不要としていたが、方針転換となった。

ホワイトハウスではこの1週間、新たな勧告の内容をめぐり激しい協議が続いていた。トランプ氏によると勧告は強制力を持たず、自身は着用をしない意向だという。

トランプ氏は「私は付けないと思う」とした上で、大統領執務室内でマスクを着用する場面は想像しがたいと説明。「マスクを付けたまま大統領や首相、統治者、王、女王を迎えるのは想像できない」としている。

米政権はここ数週間、感染拡大防止のためにマスクを着用すべきではないと主張し、マスク着用により感染の可能性が高まる恐れがあるとまで示唆していた。

今週行われた政権内の協議では、国民に顔を覆うよう勧告すべきかどうかをめぐり、当局者の意見が割れた。一部の当局者からは、感染拡大防止に最も有効とみる「ソーシャル・ディスタンシング」の取り組みに緩みが生じかねないと懸念する声も出たという。

ホワイトハウスは新型コロナウイルスへの対応で方針転換を繰り返し、混乱を引き起こしてきた。マスクをめぐる議論は、相次ぐ方針転換や相反する勧告の発表、内部の利害競合などで情報発信の混乱を招くことが多い政権の現状を象徴している。

公衆衛生局のジェローム・アダムス長官は3日、ホワイトハウスで記者会見し、今回の変更によって若干の混乱を招いたことを認めつつ、無症状者からの感染がかなり多い可能性を示す新たな情報が引き金になって方針転換に至ったと説明した。

アダムス氏によると、ソーシャル・ディスタンシングを維持するのが難しいスーパーマーケットなどの公共の場所でのマスク着用が望ましいという。

情報筋によると、疾病予防センター(CDC)の幹部は今週、ホワイトハウスに無症状者の間での感染拡大を防ぐにはより強力な指針が必要だと提案。医療用マスクではなく、顔を覆う布が推奨されるとのCDCの見解を記した文書もホワイトハウスに送付された。

これを受け、ホワイトハウスのシチュエーションルーム(危機管理室)では活発な議論が交わされた。大統領の顧問の一部からは、全国的な勧告を実施した場合の負の影響を考えると、最も感染被害の大きなエリアにのみ勧告するなど限定した形にすべきとの声も上がった。

議論の一番の焦点は、最前線の医療従事者が使う医療用マスクの不足だった。連邦、州の当局はマスクの確保に躍起になっている。この状況で米国民に包括的なマスク着用の勧告を出すと、医療用マスクに人々が殺到し、医療現場をさらに危険な状況にさらすとの懸念がホワイトハウス内で出ていた。

ホワイトハウスは非医療用の布を推奨する一方で、どんな繊維の布が適しているのか、どのように口や鼻を覆うのがよいのか等の具体的な指針はまだ示していない。

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